電動アシスト自転車のバッテリー完全ガイド|持ち・長持ちのコツ・NG使用法まで徹底解説
電動アシスト自転車の性能を左右する最も重要なパーツの一つが「バッテリー」です。
「どれくらい走れるのか?」「どのくらい使えるのか?」「どうすれば長持ちするのか?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では、バッテリーの基本的な持ち(寿命・走行距離)から、長持ちさせる使い方、減りが早くなる原因、そして危険な使い方までわかりやすく解説します。
是非記事を参考にして頂き、正しいバッテリーの使い方をマスターしましょう!
バッテリーはどれくらい持つのか?
① 走行距離(1回の充電)
電動アシスト自転車のバッテリーは、一般的に1回の充電で理論値の最大上は30〜100km程度走行可能です。
ただしこれは条件によって大きく変わります。
影響する要素
- バッテリーの容量(〇〇Ah)
- アシストモード(強・中・弱)
- 体重・荷物の重さ
- 坂道の有無
- 風の強さ
- タイヤの空気圧
一般的には大容量バッテリーを搭載しているモデルほど長距離ドライブが可能になる傾向にありますが、大容量になるほど重量も増える為、『重くて取り回しが難しくなる』『プログラムの電力効率』などの影響から必ずしも容量と走行距離が比例するわけではありません。
またメーカーが公称している走行距離は【安定した気温下で、平坦な道を、同速度で一定に】という条件下で機械的に計測した理論値となりますので、必ずしも「メーカーが〇〇Km走ります」と謳ったデーターとユーザーが乗車する時の走行距離が同じになるとは限りません。
例えば、強モード+坂道が多い場合は半分以下になることもあります。
② バッテリー寿命(年数・回数)
バッテリーの寿命は一般的に、
- 約3〜5年
- 充電回数 約500〜1000回
が目安とされています。
これは「使えなくなる」というより、徐々に容量が減っていく(劣化する)イメージです。
バッテリーを長持ちさせる運用方法
リチウムイオンバッテリーは、「使い切る(0%)」状態を繰り返すと劣化が早まります。
20〜80%の範囲で使うのが理想です。
イメージとしては30%~40%になると継ぎ足し充電するような運用です。
充電の仕方については別項でご説明致します。
② 高温・低温を避ける
バッテリーは温度に非常に敏感です。
- 真夏の車内 → NG
- 冬の屋外放置 → NG
特にリチウムイオンは温度の変化には敏感な物質で、外気温によっても性能が大きく変わるどころか、保管状況が悪いと発火などの危険な減少も引き起こす可能性があります。
バッテリーを保管する際は室内保管(10〜25℃程度)がベストです。
また防犯上の観点や雨天でのショートを避けるためにも屋外保管は推奨できない為、自転車に乗り終わった後はバッテリーを自宅に持ち帰る習慣を作ると良いですね。
③ 長期間使わないときは半分充電
使わない場合は、50%前後で保管することを心がけましょう。
満充電・空状態の放置は劣化を早めます。
長期間使わない際にも少しだけ充電して完全放電しないように注意しましょう。
④ こまめに充電する
昔はバッテリーは0まで使い切って…と言われていましたが、昔の電池と違い、「継ぎ足し充電OK」です。
むしろ小まめな充電の方がバッテリーに優しいです。
充電回数のカウントは、0~100の回数で1回とはなりますが、0~50、50~100の合計100でも1回となります。
なので細かく充電するのが良いとされています。
満タンまで充電すると機種によっては保護回路が働くようにはなっていますが、中には保護回路のないものもあります。
満充電のまま充電し続けるとバッテリーが変質して劣化や、発熱の可能性があります。
充電が終わったらすぐ抜くようにすること、就寝時など目を離す時は充電しないようにするなど、充電のし過ぎを避けて目の付く場所で充電するようにしましょう。
⑤ タイヤの空気圧を保つ
意外ですが重要な項目となります。
空気圧が低いと、抵抗が増える→モーター負荷が増える→バッテリー消費が増える、という悪循環になり結果的に劣化が早まります。
自転車は空気を入れる習慣が少ない人が多く、タイヤが凹んだまま走っている方を多くお見受けします。
タイヤの空気不足はパンクの原因に繋がることはもちろんのこと、バッテリーの減りを早くする一因ともなります。
定期的(できれば2週間に1度くらいは)な空気入れを心がけましょう。
バッテリーが早く減る使い方
① 常に強モードで走る
強モードは便利ですが、電力の消費は非常に大きい為、平坦路では中・弱モードを使い分けましょう。
また長距離走るなどの時はできるだけ弱モードを活用し、ここぞという時(坂道など)に強モードを使うと効率的に走ることができます。
② 重すぎる荷物・子乗せなど
負荷が増えるほど、モーター出力が増え結果的に消費も増えることにもなります。
買い物後の大荷物を積んだり、子乗せでお子様を乗せたりすると結果的に総重量が増えることになり、自転車の負荷が上がり消費が激しくなります。
買い物や送り迎えなどの場合はバッテリーの減りが早いことを割り切ることも必要です。
③ 空気圧不足
非常に多い原因です。
上記項目でも記載はしていますが、パンクの原因にも繋がる他にバッテリーの持ちにも影響するので、できれば2週間に1回、最低でも月1回はチェックを推奨します。
④ ストップ&ゴーが多い
アシスト自転車の特徴でもありますが発進時は最も電力を使います。(0-10Km区間の最大アシスト比率は最大人力の2倍となり、一番電力を消費する区間でもあります。)
特に街中などの信号が多い環境では減りが早くなります。
メーカーの設計にもよりますが、アシスト1でも0-10Km区間のアシスト比率はそれなりの強さを担保しているものも多いので、街中などを多く走る場合でかつアシストレベルが1でも問題なくスタートができるのであれば積極的にモード1を使用しても良いかもしれません。
⑤ 強風・向かい風
見落としがちですが、強風の時は坂道と同じ負荷がかかる状況になります。
向かい風や強風の時はバッテリーの消費が早いことを理解しておきましょう。
危険なバッテリーの使い方(※重要)
① 非純正充電器の使用
非純正の粗悪なアダプター(充電器)は安全回路が付いていないものや、記載の電圧と違うものが出回っています。
安全回路が付いていないものは過電流が流れた際にアダプター側で電力を遮断せずバッテリーにダメージを与える可能性があります。
また充電口が同じ形状でも、供給電圧の違いなどがあればバッテリーに過充電をすることになり、バッテリーにダメージを与えます。
これらのサードパーティ製のアダプターを使用することで発火・故障リスクが大きく高まります。
必ず純正品を使いましょう。
② 水濡れ・浸水
近年のバッテリーは防水性能が上がっているので多少の小雨はOKですが、
- 水没
- 洗車での直接水かけ
は大変危険です。
また防水性能にもよりますが、大雨などは防水性能を大きく超えることがあり、走行時に浸水する可能性があります。
大雨の場合は一旦乗車を止め雨がかからない場所に停車し、本体が濡れないようにして下さい。
乗車後はバッテリーを乾いた布などで良く水分を拭き取り、少し置いた後完全に乾いたのを確認してから充電するようにして下さい。
③ 落下・衝撃
リチウムイオン電池の弱点の1つに『衝撃』があります。
リチウムイオンが衝撃を受ける事によって内部セパレーターが破損してショートし、発熱、発火、爆発する可能性が極めて高くなります。
その時には症状が無くてもその後に発熱や発火の可能性があるので、前兆(発熱や普段とは違う音等)が出た際は直ちに使用を停止するようにして下さい。
④ 膨張・異臭を放置
これは大変危険なサインです。
- 膨らんでいる
- 焦げ臭い
- 異常に熱い
これらの症状が確認できた場合は即使用中止し、メーカーなどに点検依頼をするようにして下さい。
⑤ 高温環境での充電
リチウムイオンバッテリーは熱にも弱い性質があるため、長時間の炎天下使用は発熱や発火のリスクが伴います。
またバッテリーの外殻(パッケージ)は内部のセルの保護の為にアルミ素材や、デザインの面で黒くするパターンが多く熱を吸収しやすい状況となることが多いです。
特に真夏の車内や直射日光下で保管する等は発火リスクを高める為に大変危険です。
まとめ|正しい使い方で寿命は大きく変わる
電動アシスト自転車のバッテリーは一般的には
- 走行距離:30〜100km
- 寿命:3〜5年
となっているものが多いですが使い方次第で大きく変わります。
長持ちのポイント
- 0%まで使い切らない
- 高温・低温を避ける
- こまめに充電
- 空気圧を保つ
避けるべき使い方
- 強モード多用する
- 過積載して走行
- 空気圧不足で走行
危険行為
- 非純正充電器を使用
- 水没させる
- 衝撃を与える
- 異常を放置する
バッテリーは消耗品ですが、正しく扱えば長く快適に使うことができます。
そして何より大切なのは、安全に使うことです。
電動アシスト自転車をより快適に、そして安心して使うために、ぜひ今回の内容を日々の運用に役立ててください。